固形石鹸でつっぱる

顔を洗うアイテムには、チューブ型のもの、オイル系のもの、スクラブタイプなどがあり、昔から末永く愛用されてきているものとして「固形石鹸」があります。

日本で固形石鹸が登場したのは、17世紀初頭の江戸時代だといわれ、当時は麦の粉を用いたものでした。そして明治時代あたりから、世間でも広く使われるようになっていきます。

そんな固形石鹸ですが、現代では大きく改良されています。成分も多様で、うんと使いやすく、洗浄効果も改善されています。

しかし、いざ顔に使ってみると、たまにつっぱり感を感じることがありませんか。今回は、その原因について考え、つっぱったときの対処法や、つっぱりにくい石鹸とはどういうものかについて見ていきましょう。

石鹸の種類

原因を考える前に、押さえておきたいことがあります。それは、石鹸は大きく分けて2種類ある、ということです。

  • 機械練り(きかいねり)石鹸
  • 枠練り(わくねり)石鹸

この2種類です。

石鹸の素地は、油脂をアルカリで加水分解する「鹸化(けんか)」と、油脂から抽出した脂肪酸をアルカリと反応させる「中和法」という方法により生成されます。

素地が生成された後は、これを固めて石鹸にしていくわけですが、その方法にも2種類があります。バラバラの素地を乾燥させてから成分を配合し機械で形づくっていく「機械練り法」と、素地に成分を配合し、枠に流し込んで冷やしてから形づくっていく「枠練り法」です。

そしてずばり、それぞれによって作られた石鹸を「機械練り石鹸」「枠練り石鹸」と呼んでいるのです。

上記をまとめると、石鹸の作り方にはいくつかの組合せが出てきます。その組合せによって石鹸の質も異なってきますが、今回注目したいのは、「機械練り石鹸」と「枠練り石鹸」の大きな違い。傾向としては以下のとおりです。

種類 特徴 見た目
機械練り石鹸
  • 保湿感はないがしっかり洗える
  • 形が崩れにくい
半透明、不透明
枠練り石鹸
  • 洗浄力はそこそこだが保湿感がある
  • 形が崩れやすい
透明、半透明、不透明

つっぱりやすい石鹸にみる原因

使っていてつっぱり感を感じる場合は、やはり、石鹸の性質によるものが大きいと思います。

洗浄力が強いかもしれない

大きく分けて2種類ある石鹸のうち、つっぱりやすいのは「機械練り石鹸」です。もちろん「枠練り石鹸」でもつっぱることはありますが、先ほどの表にある特徴を考慮すれば、つっぱりやすい “傾向” にあります。

「つっぱる」というのは、あながち悪いことではありません。それだけ肌の汚れを落とせているということです。洗顔の目的は肌の汚れを落とすことなので、石鹸は、きちんと仕事をこなしてくれているというわけですね。

しかし、それにも程度というものがあります。ひりつきを感じるようなつっぱり感があるときは、肌に最低限残しておきたい皮脂分まで、根こそぎ奪ってしまっている可能性があります。

洗顔方法にもよりますが、洗浄力が強い「機械練り石鹸」の場合は、比較的洗浄力が弱い「枠練り石鹸」よりもつっぱりやすい傾向にあると見て良いでしょう。

逆に言えば、「枠練り石鹸」の場合はつっぱり感を感じにくい傾向にあります。これは、肌のうるおいを守るには良いのですが、汚れを落とし切れないケースもあるので、一概にどちらが 良いか/悪いか は言えませんね。

アルカリが関係しているかもしれない

石鹸は弱アルカリ性の界面活性剤です。というのも、素地を生成する際にアルカリ(水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなど)を用いるからです。いくら中和(酸性とアルカリ性を混ぜて中性に)しても、アルカリが残ってしまうようです。

肌は弱酸性(pH4~6.5)ですから、石鹸程度のアルカリ性であれば、肌で中和反応が起きるのでまず問題ありません。しかし、肌が弱っていたりすると、刺激を感じ、つっぱり感や炎症が出てくることがあります。

もし今、体調・心調が優れなかったり、肌にニキビや何らかの炎症が生じたりしているのであれば、石鹸を使ったときにつっぱる感じがしても、おかしくないと思います。

最近は、石鹸のアルカリ分を極力減らそうと努力しているメーカーもあります。肌が弱りやすい人で、どうしても石鹸を使いたい場合は、そういうメーカーが出している石鹸を使うと良いかもしれませんね。

つっぱったときの対処法

つっぱってしまったら、とりあえず使用を控え、原因を考えてみましょう。

洗浄力が強いと思う場合

「石鹸の洗浄力が強いのかもしれないな」と思ったら、洗顔後、なるべく早めに保湿するようにすることを心がけてみましょう。

つっぱるというのは、よく洗えている証拠でもあります。ただ、年齢肌の場合だと、洗いすぎた状態では肌はカサカサになり、肌トラブルや老化の原因になってしまいますので、早めにしっかり保湿することが肝要です。

気持ちが良い程度(「すっきり洗ったぜ!」という感じ)のつっぱり感であれば、様子を見ながら使っていけば良いですが、ひりつきを感じたり赤みが出る場合は、今の石鹸を、別の石鹸(枠練り石鹸が良い)や洗顔料などに交換してみてはいかがでしょうか。

また、今回のつっぱり経験を、洗顔方法を見直す機会と位置づけてみるのも、美意識UPのためには大切ですね。例えばW洗顔は、けっこうつっぱる原因だったりします。

アルカリのせいかもと思う場合

アルカリが原因である場合は、赤みが出たりするケースも多いかと思います。そもそも石鹸との相性が悪いか、今の肌が弱っていて、アルカリの刺激により炎症が生じたといえます。ごく軽い場合は むずがゆさで済むかもしれません。

こうなったら、使用を中止し、石鹸を洗顔料などに交換するのが良いと思います。どうしても石鹸を使いたい場合は、アルカリ分の少ないものを使うべきでしょう(メーカーの公式サイトなどをよく読んで吟味することが大切ですね)。

そして、もし肌トラブルが良くならないのであれば、皮膚科で診てもらうのが安心かと思います。

つっぱりにくい石鹸

では、つっぱりにくい石鹸と何でしょうか。

上の文章の中でも書いてきましたが、

  • 洗浄力が強すぎない石鹸(枠練り石鹸など)
  • アルカリ分を極力減らした石鹸

と考えておけばよろしいでしょう。

後者のものはあまり見かけませんが、前者であればたくさんありますので、すぐに見つけられるかと思います。例えばですが、〈VCOマイルドソープ〉は、優しさを追求した枠練り石鹸のひとつです。少し溶けやすいのが惜しいですが、石鹸とは思えない使い心地を感じることができるでしょう。

>> VCOマイルドソープ公式サイト

公式サイトで石鹸情報をよく確認しよう

あらゆるメーカーの公式サイトを見ていると、「枠練り石鹸です」や「アルカリ分をなるべく減らして肌に優しく仕上げました」、「敏感肌でも大丈夫」といったアピール文が目に入ってくることがあります。購入の都度、そういった情報が書いてあるかをきちんと確認してみると良いでしょう。

もちろん、「つっぱるのなんか気にしない!」という人は、機械練りだろうが枠練りだろうが何だろうが気にする必要はありませんが、ボディ用のものだけは顔に使わないほうが身のためですね。洗浄力が強すぎると思いますので。

洗顔 “料” はどうか

チューブ型である洗顔料は、保湿感を感じやすいものが多く、洗い上がりもしっとり感じることが多いです。それはつまり、保湿成分が多いことや、洗浄力が控えられていることを意味します。

敏感肌の人や、肌トラブルを招いている人は、そういったもののほうが良いかもしれません。ただ、洗浄力があまり強くないものだと、汚れを落とし切れなかったりします。また、洗顔料は弱酸性のものも多く、そういったものだと、肌に優しい反面、成分が肌に残りやすいといったデメリットもあります。

したがって、石鹸が良いか洗顔料が良いかは、一概に判断することはできません。使ってみて肌に合うなら、それが正解です。

洗顔料だと、例えば〈二十年ほいっぷ〉というものがありますが、これは、非常にしっとりした洗い上がり感があります。クレンジング料でメイクを落とした場合、W洗顔による乾燥が心配であれば、こういった洗顔料も選ぶ意義があるでしょう。

>> 二十年ほいっぷ公式サイト

以上、ざっと、石鹸によるつっぱり原因や対処法、つっぱりにくい石鹸などについてお伝えしました。理屈をああだこうだ言いましたが、結局のところ、モノによると思います。自分にとって最適な伴侶(洗顔アイテム)を見つけていきましょう!