酒と肌

このストレス社会では、酒によって癒される人も多いですが、飲みすぎによる頭痛やストレスに悩まされる人も少なくありません。むしろ、最近は後者のパターンが問題となっていて、酒の飲み方を見直しましょうと、厚生労働省も働きかけています。

さて、あなたはいかがでしょうか。

程良い量の酒は、たしかに心を癒してくれるかもしれません。しかし、もし毎日飲んでいたり、毎日ではなくてもたまに飲みすぎてしまったりする人は、気を付けたほうが身のためでしょう。体の健康のみならず、肌の美容にも影響を受けかねないからです。

今回は、酒と健康についてお伝えしてから、肌にまつわるお話へと進めていきたいと思います。

酒と健康

酒を飲むことで体にどのような変化が起きるか、ご存知でしょうか。きっと、何らかの現象が起きる、というのは想像にかたくないでしょう。「子供は飲んではいけない」というのも、それがあるからですね。

では早速、体のことから把握していきましょう。

有害物質が生成され、全身をめぐる

聞いたことがある人も少なくないと思いますが、酒を飲むと、有害物質が体内で生成されます。アルコールの濃度や量にもよりますが、この有害物質は、体調の悪化や二日酔いを引き起こす大きな原因と考えられています。

有害物質の名は、アセトアルデヒド。これは肝臓でアルコールから生成され、酢酸へと代謝(化学変化)され、最終的には二酸化炭素と水となって排出されます。しかし、アセトアルデヒドは、適量より多いほど体内に残る時間が長くなるので、そのせいで体調が悪化、さらには精神的にも悪影響を及ぼします。

症状としては、頭痛、倦怠感、ふらつき、ろれつがまわらない、自己嫌悪などがあげられます。

飲みすぎなければ、アセトアルデヒドの影響は比較的軽く済むかもしれませんが、代謝能力には個人差があるため、「酒に強い/弱い」が生じます。特に子どもはその能力が低いため、未成年者の飲酒禁止は理に適っているといえましょう。

脱水症状に陥りやすくなる

アセトアルデヒドの代謝の過程では、水を要します。つまり、体内の水を、アセトアルデヒドの代謝に消費してしまうということです。また、酒に含まれるアルコールには利尿作用があり、水分がいつもより多く排出されるようになります。

したがって、そうやって水が無くなる分、脱水症状に陥りやすくなるというわけです。熱中症と同じで、めまいや吐き気など、さまざまな体調不良の症状が現出するおそれがあるのです。これらも二日酔いの症状であるといえるでしょう。

そして、この脱水症状は、肌にも影響が及びます。これについて後ほど触れていきます。

EDや生理不順も無縁ではない

上記以外にも、飲酒による血液環境の悪化や自律神経の乱れなども憂慮され、一時的に、男性なら勃起不全(ED)、女性なら生理不順にもなることがあるともいわれています。

また、アルコールが脳細胞を破壊するともいわれることがありますが、これについては、その結果をくつがえすような研究も行われているようで、ここではハッキリしたことが言えません。

適度な飲酒は心の緊張をほどいてくれますが、飲みすぎるとろくなことがないので、「最近酒を飲む回数が増えているかも」と思ったら、少し気を付けたほうが良いかもしれませんね。

酒と健康にまつわるお話は、調べると山ほど出てきます。ここでは、本題からそれないようにするため、そのお話は以上とし、ここから肌とのお話に入っていきたいと思います。

酒と肌

飲酒には体の健康を害するおそれがあるわけですが、肌もその影響を受けると考えるのが自然です。

乾燥肌になる

先ほど、「脱水症状に陥りやすくなる」と述べましたが、それは肌も同じです。十分に水分が行き渡らなくなるため、肌がうまくうるおわず、一時的に乾燥肌になってしまうことがあるでしょう。

余談ですが、ノドも乾燥します。酒を飲んだときは気分が高揚する人も多いですが、大声でしゃべったり歌ったりするのは控えたほうがノドのためです。

肌が荒れる

酒の飲みすぎで乾燥肌を招く、イコール、肌を防御してくれるものが無いともいえますし、免疫機能などが低下して、ニキビの誘発にもつながるでしょう。さらには、ホルモンバランスが崩れたり老廃物が蓄積したりして、肌がくすんだりハリやツヤがなくなったりすることも考えられます。

飲み会などでたまたま飲みすぎたというパターンですと、一時的な現象で終わるかもしれませんが、もし依存症になりかけていたり なっていたりしたら、肌荒れも慢性的なものとなり、なかなか肌は整わなくなるかと思います。ただでさえ飲酒により乾燥肌になりえますから、注意したいところですね。

また、限度を超えた飲酒による意識の朦朧、体調不良などによって、スキンケアなどに向かう時間も無くなってしまうことがあるでしょう。例えば、メイクを落とさず寝てしまう、といったようなケースです。翌朝のヤル気の低下や、寝坊による中途半端なケアなども起こりえますね。

美容のためには、飲酒との関係を考慮して

一見、酒と肌はあまり関係なさそうな気がしますよね。たしかに、直接的に濃い関係があるわけではないと思います。でも、肌も体の一部ですし、肌の美容は体の健康を意味します。過度な飲酒は、肌トラブルを招いてしまうでしょう。

たしなむ程度の飲酒であれば、肌にもさほど大きな影響はないと考えられますが、美容を追求するなら、酒をはじめ、飲食生活にも良い心がけを常々していきたいものですね。

アルコールを摂取しすぎないための対策

「飲みすぎないように」といっても、つい飲みすぎてしまうことがあるかもしれません。そんなとき、少しでも悪酔いしないように、あらかじめ対策したいものですね。

水を飲む

酒を飲んだら、一時的に体の水分量が減ります。なので、酒を飲む前から飲み終わりにかけて、酒と水をかわるがわる飲むようにするのが良いでしょう。

しかし、ただただ大量の水を一気に飲むのではなく、冷たくない水(または白湯)を普通に飲むようにします。一気飲みは胃腸に負担をかけますし非効率です。そもそも食事をしていれば、水の一気飲みは消化不良にもつながりかねません。

水以外の飲み物はどうかといったら、あまりおすすめできません。やはり純粋に水が良いですね。

空腹を避け、他の食事と一緒にたしなむ

酒は、それだけを飲むより、食事があったほうが酔いにくくなります。空腹だと、その分ダイレクトに腸に流れ、吸収されやすくなり、アルコールの血中濃度がぐんと上がります。食べ物を体内でスポンジ代わりにして飲むようにしましょう。

脂肪分の多い物(バターやチーズなど)と一緒にたしなむのが良いとも言われています。ただ、食べ物によるカロリーオーバーには注意したいところですね。脂質のとりすぎも、肌の皮脂量を増やす原因になったりします。

空腹時に飲むのであれば、特に飲み方に注意です。少しずつ、時間をかけてゆっくりたしなむようにすると良いでしょう。

慌てず焦らずゆっくりと

最近ひとり酒をする人が多くなっていると、このあいだニュースでいわれていました。ひとり酒の欠点は、話す相手がいないということです。話す相手がいないと、その分、グラスを口に運ぶテンポも速くなりかねないからです。

でも、「ひとり酒のほうが落ち着いて飲めるが、大勢で飲むと急かされてしまう」という人もいます。そういう人は、大勢で飲む場にはあまり参加しないか、参加しても「自分は自分。どう思われようが勝手(むしろ急かすような人に好まれても意味がない)」くらいの強い気持ちで酒を飲むようにしたほうが良いのではないかと思います。

なお、ひとり酒は、最近だと、スマホをいじりながら・・・という人も多いのではないでしょうか。スマホも、パズルゲームをしながらとか、ツイッターでつぶやきながらとかして飲んだほうが、集中力の分散が起き、案外ゆっくり飲めるかもしれませんね。

飲んだ後も水分補給

飲んだ後も、水分を摂取するように心がけましょう。特に睡眠前のコップ一杯の水は効果的です。悪酔いしてそのまま爆睡してしまったらどうしようもないですが、そうならないうちに自制し、水を飲みましょう。

酒を考えることは、美容力UPにつながる!

今回は、酒と肌の関係についてお話していくつもりでしたが、ちょっと幅広いお話となってしまいました。

でも、美容のことを気にする、イコール、体の健康を守るということですから、是非、ひとつでも参考にしていただけると嬉しく思います。

そして最後にお伝えしておきたいのが、「禁酒せよ」ということではない、ということです。適度な飲酒は、血行を良くし、円滑なコミュニケーションをも促し、ストレスの緩和にも役立つといわれています。ですから、飲める人は、程度をわきまえつつ、品良く飲むのが良かろうかと思います。

ただ、飲酒習慣のない人や、アルコールに弱い人(アセトアルデヒドの代謝が苦手な体質)、そして内臓の病気を持っている人、食生活の指導を受けている人などは、飲まないのが得策です。無理して飲むほどのものではないと思いますし、ストレス緩和法は、ほかにも色々あるはずです。

何はともあれ、美容力UPには、自分にちょうど良いアルコールの量を把握し、健全な飲酒生活を送ること、あるいは送らないことが大切です。くれぐれも、興奮して飲みすぎないようお気を付けくださいね。