炭水化物・砂糖を断つと肌に良い?

美容界では、色々な情報が入り乱れていますよね。

「炭水化物をやめて美しくなろう!」「砂糖を断ち、老化を防ごう!」「炭水化物をとらないと肌がしおれる!?」「砂糖をやめたら逆に老けた!」・・・これらはすべて今私が思い付いた言葉ですが、まあ以上のような感じで、迷いをもたらす情報が入り乱れているのです。

もう、何が何だかよく分からず、本当はどうなの?と思いたくなりますよね。でも、たぶん、答えは定まらないのだと思います。考え方やライフスタイルにも影響されるところですし。

そこで今回は、私になりに考えたことを書いていきたいと思います。

炭水化物、砂糖とは

まず先に、炭水化物と砂糖とは何か、見ておきましょう。

炭水化物というと、よく米や小麦などをイメージするかと思いますが、実は、糖質と食物繊維の両方を合わせて、そう呼んでいるのです。米・小麦には、もちろんその炭水化物が要素として含まれています。

砂糖は、糖質の一種です。その糖質には、単糖類、二糖類、多糖類、オリゴ糖など…というように種類があります。砂糖は二糖類です。単糖類といえば果物の果糖など、多糖類といえば米・小麦・イモなどにあるデンプンが例としてあげられます。

以上を簡単にまとめると、「炭水化物 = 糖質(砂糖などの糖類はこの内)+ 食物繊維」となります。ですから、 炭水化物=糖質 とは言い切れず、炭水化物=砂糖 とも言い切れず、糖質=糖類 とも言い切れないのです。実際は混同されていますけれども・・・。

より詳しくは、栄養についてのサイト等をご覧になってみると良いかと思います!と、たらい回ししておきますね。

ここからは、主に「糖質」に重点を置いて、お話を進めていこうと思います。

「糖質はとるべきでない」という声

美容・健康にまつわる場所や書物など、至るところで「糖質制限」「糖質抜き」という言葉を見かけます。ダイエットに良いとも言われ、進んで実行している人は少なくないでしょう。

では、なぜそのように言われているのでしょうか。

糖質は「糖化」をもたらす!?

よく言われているのは「糖化」です。糖化とは、糖質(糖)がタンパク質や脂質とくっつく反応のことをいいますが、このとき、AGE(Advanced Glycation End Productsの略で、最終糖化生成物のこと。AGEsとも書く)が生成されます。

「年齢」「歳をとる(老ける)」を意味する age という英単語と同じつづりのAGE。これが体に悪さをし、まさに、体の見た目年齢を age て(上げて)しまう原因物質だとされています。

肌だって体の一部です。肌はコラーゲンというタンパク質の一種でできていますが、糖化反応が起きると、弾力性がなくなります。AGEsは褐色であるため、黄ぐすみが広がったりもします

そういったことと、糖質摂取=太る といった考えもあって、「米を控えろ」「お菓子を食べるな」「砂糖を断て」「果物に注意!」といった糖質制限が、声高に語られているのでしょう。

良き宣伝文句になる!?

「痩せたい」「肌をきれいにしたい」という思いは、いつの時代も、女性の永遠の課題です。痩せてもなお痩せたい気持ちは衰えず、肌がきれいになっても、それを維持し続ける意思が働きます。

そこにつけこんできたのが、ずばり「糖化」というキーワードです。つけこんできたと言うより、つけこまされたと言ったほうが良いかもしれません。

多くの美容メーカーは、当然、自社の化粧品やサプリメント、美容機器などを売らなければなりません。過去にも、その工夫は色々為されてきたはずですが、「糖化」というキーワードは、実に便利なものだと思うのです。

どこのメーカーが発端となって流行りだしたのか分かりませんが、私の記憶では、ある時期に突然、「糖化」というキーワードを頻繁に耳にする(目にする)ようになりました。研究が進んだのも関係しているとは思いますが、そうだとしても不自然なほど見かけます。

キーワードがたくさん出回ると、それは、知らず知らずのうちに消費者の脳裏に刷り込まれていきます。いずれは条件反射のように、「糖質は糖化をもたらすからダメ!」と思ってしまう。すると商品も売れていく・・・。

そういう結果が、今現在、「糖質制限だ!」と言われているゆえんのひとつなのではないでしょうか。

「糖質はとるべきだ」という声

以前本屋に行ったとき、面白いことがありました。

本のタイトルまでは忘れてしまいましたが、「糖質制限」を勧める本と「糖質摂取」を勧める本が、隣同士に置かれてあったのです。本屋の店員さんがわざとそうしたのでしょうか。思わず笑ってしまいました。

このように、ある意見には必ず反対意見があります。

今度は「糖質はとるべきだ」の理由について考えてみましょう。

糖質は精神安定や脳の活性化をもたらす!?

セロトニンをご存知でしょうか。生体のリズム、睡眠、精神安定、体温の調節などをつかさどるという、重要な物質です。「幸せホルモン」ともいわれ、これが減ると、イライラしたり情緒不安定に陥ったりするといわれています。

そこでです。そのセロトニンですが、実は、なんと糖質などを元に作られているそうです。つまり、糖質制限は、精神の不安定、睡眠障害、体温調節の不具合などをもたらす可能性があるというわけですね。

セロトニンは満腹感をももたらしますし、集中力や記憶力の向上の助けにもなります。だから、やたら糖質を制限するのは控えるべし、とも言われているのです。

そして、「満腹感を得られる」ということは、過剰に間食をとってしまうのも防げます。過剰な間食は美容の妨げになるわけですから、糖質はダイエットなどに役立つものとも見ることができましょう。

糖質の影響について、信ぴょう性が乏しい!?

日本人は古来から米を食べてきました。西洋人も小麦を食べてきました。それに、もっともっと大昔だって、糖質の豊富なドングリなどを頬ばんできたはずです。糖質があって当然の生活を送ってきたのです。

にもかかわらず、最近になって「糖質は害悪だ」と言われるようになり、やたら制限が勧められることが多くなりました。人間のDNAからしたら「何を今さら!」なわけです

また、2017年の段階では、まだ何十年と糖質制限をしたような信ぴょう性の高い実験データも無いらしく、「糖質制限は机上の空論だ」とも言われたりしています。しばらくやってみてダイエットに成功した人もいますが、それはあくまで結果論であり、糖質制限との論理的な結びつきの点では、多く疑念が残る模様です。

「糖質はとるべきだ」派は、そういったことまで俯瞰した上で意見を述べているように、私には見えます。

結局、肌に効果的なのはどっち?

以上にて、両者の意見の筋を見てきました。では、結局のところ、糖質は断ったほうが良いのでしょうか、積極的に摂ったほうが良いのでしょうか。

糖質制限はたしかに効果をもたらすかも

私の考えでは、糖化という現象を生じさせる糖質を断つことで、たしかに、肌には嬉しい効果がもたらされることがあるように思います。

糖化の原因となるAGEが生成されにくくなるというわけですから、その分、しわやたるみが増えにくくなり、弾力性や色合いも保てますよね。その辺は理論的にも判明してきているはずです。

ですから、糖質制限が良いとされる風潮は、あながちおかしいこととは思いませんし、そこにメーカーがつけこんで来るのも、ある程度うなずけます。

糖質制限が逆効果になることもありそう

ただ、人間というのは複雑です。ダイエットにしてもスキンケアにしても、あるひとつのことだけでなく、色々なことが絡み合い、実を結びます。

つまり、理論的に「肌に良い」とされることを、ただただ書いてあることを真似してやってみるだけではダメで、自分の性格、ライフスタイル、腹の持ち具合、好みなども合わせて考える必要があるでしょう。

さらには、メリットの裏側にはデメリットがあります。

糖質制限が肌に良くても、精神面に悪影響をもたらすのであれば、ストレスにより肌が荒れたり、美意識の低下を招いて日頃のスキンケアの質が低下したりもするはずです。

答えは自分で導き出してみよう

偉そうなことを言ってしまい申し訳なく思いますが、目先のメリットだけにとらわれることなくデメリットをも意識し、「自分だったらどうしたら良いのか」と、常に自問自答することが大切である気がします。

「あの人が糖質制限で痩せた!」「妹が炭水化物を控えて若返った!」と知ったとしても、その人が裏でどんな努力をしていたのか、またどんな考え方のもとで続けていたのかまでは、なかなか分かるものではありません。

一番手っ取り早いのは、とにかく、良いと思ったやり方で早速取り組んでみることでしょう。ただ、よほど研究熱心である人でない限りは信ぴょう性の高いデータは残せないでしょうから、あまり肩肘張らず、気楽に試せば良いように思いますね。

ストレスを溜めることなく、生活の質を保ちつつも、効率良く美容効果を出せる自分なりの方法を、気長に見出していきたいものです。そして、たとえ糖質を進んで摂るとしても、過剰摂取や糖尿病には気を付けましょう